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水道工事に必要な資格は4つ!資格のいらない作業も合わせて解説
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2022年11月21日
水道工事に必要とされる資格には、どのようなものがあるのでしょうか。
水道工事の仕事を始めようと考えている方、または依頼する業者の資格保有を確認したい方は必見です。
安心して水道工事をしたい方や任せたい方は、この記事をぜひご覧ください。
資格がなくてもできる水道工事の作業についても解説しています。
水道工事に必要とされる資格4つ
水道工事をするのには資格が必要になります。
自分が仕事として水道工事に携わる場合は資格の保有が、業者に依頼する場合は資格保有の確認が必要になります。
厳密に言うと、施工するのには資格を必要としませんが、調査や検査といった管理をするのに資格者が必要なのです。
必要とされる資格は以下の4つになります。
①給水装置工事主任技術者
給水装置の工事をするうえで必要な資格です。
給水装置工事についての技術上の管理や作業員への指導を行う国家資格者になります。
給水装置とは、公道下の水道局の配水管から家の中の蛇口に至る間の、さまざまな器具です。
給水管や止水栓、水道メーター、蛇口などが該当します。
その給水装置の新設から改造や修繕、撤去に至るまでの工事を取りまとめるのが、給水装置工事主任技術者なのです。
②下水道排水設備工事責任技術者
排水設備の工事をするうえで必要な資格です。
排水設備についての管理や指導を行います。
この資格は、公益社団法人日本下水道協会により実施される試験の合格者に交付されます。
排水設備とは、家の中の排水口から下水道の公共汚水枡までの、排水のためのさまざまな設備です。
排水管、接続枡、雨水枡などが該当します。
その排水設備の新設や修繕、撤去に至るまでの工事を取りまとめるのが、下水道排水設備工事責任技術者なのです。
③管工事施工管理技士
空調設備・ガス配管工事など、給水・排水工事以外にも広く管の工事をするうえで必要な資格です。
配管工事の品質・安全や工程を管理する国家資格者になります。
この資格は、1級と2級があり、それぞれ第一次検定と第二次検定を受験して合格した者に交付されます。
④水道技術管理者
水道の維持管理をするうえで必要な資格です。
上記①から③の資格保有者の下で水道工事は行われますが、安全な水を提供するためには水道の維持管理が必要になります。
この資格者がいることで、給水装置は水道としての役割を保てるのです。
この資格は、公益財団法人日本水道協会が主催する水道技術管理者資格取得講習会を受講し、学科試験と実務研修で取得できます。
⑤各資格の表まとめ
上記4つの資格の概要を表にしてまとめてみました。
試験日・受験料などの詳細は各ホームページでご確認ください。
資格の種類 | 試験概要 | 受験資格 | |
給水装置工事主任技術者 | 国家資格 | 10月下旬
主要都市にて |
3年以上の実務経験 |
下水道排水設備工事責任技術者 | 日本下水道協会による実施 | 10月上旬~年末
各都道府県による |
各都道府県による
実務経験等 |
管工事施工管理技士 | 国家資格 | 1級・2級
それぞれ第一次検定と 第二次検定がある |
2級1次は17歳以上
他は実務経験等 |
水道技術管理者 | 厚生労働大臣
による認定 |
学科講習と実務研修
東京・大阪・福岡にて |
高卒以上 |
資格なしで水道工事をしたときに起きる問題2つ
資格なしで水道工事をしたらどうなるのでしょうか。
資格なしで自ら水道工事をした場合、または費用の安さなどから無資格の業者に依頼した場合に、起きることが予想される問題2つを紹介します。
①罰則または罰金を科せられる
資格なしで自ら水道工事をした場合、自治体にもよりますが、その施工が発覚した際には罰則または罰金が科せられるのを覚悟しなければなりません。
当然、公共の水道設備に損害が加わった場合や、水道としての機能に障害が発生した場合には、その損害賠償を請求されるケースもあり得ます。
水道は公共性を伴うものでもあり、水道工事を行う際にはその責任を自覚する必要があるでしょう。
②施工不良で不具合が発生する
資格を保有していない業者が施工、そして検査を行っても、知識を持ち合わせていないので信用できません。
水漏れなどの不具合発生は十分に予想されます。
水道工事は、自ら作業をするなら資格を保有したうえで自信を持って行うことが重要です。
あるいは業者に依頼するなら資格の保有を確認して安心して、行うことが大切でしょう。
水道工事で資格がなくてもできる作業
資格がなくてもできる水道工事の作業はあるのでしょうか。
資格はないけれど、DIYとしてできる限りやってみたい、費用をできる限り抑えたいと考える人も中にはいるかもしれません。
以下に問題とならない水道工事の作業の例を挙げます。
・蛇口を付け替える
・パッキンを付け替える
・断熱材や保護材を新しく入れ直す
このような比較的安易な作業であっても、水漏れなどの不具合が発生しないよう、正確な仕事が求められます。
資格不要な安易な作業であったとしても、最低限その作業に必要な知識を得たうえで、慎重に作業をしましょう。
水道設備系の資格や仕事の将来的なニーズ
建築業界は将来的にも需要があり、今後もマンションなどの建物建設や再開発事業が活発に行われ、修繕工事や建て替え工事も進められていく見通しです。
その中における水道工事を始めとした配管工の人材は必要不可欠。
我々の日々の生活に密接に関係する、なくてはならない仕事といえるでしょう。
まとめ
本記事では、水道工事に必要とされる資格について紹介しました。
水道工事を行うには、やはり資格の保有が求められます。
資格を取得することで仕事に自信を持ち、また資格の保有を確認することで安心して業者に依頼することができます。
資格がなくてもできる作業はありますが、それでも最低限の作業知識は必要であり、慎重に作業するようにしましょう。
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